「堅い」人生の選択――――
そんな言葉を聞くと、
真っ先に頭に思い浮かぶ上場企業に勤める
サラリーマンの友人がいる。

ただこれは、
僕がそのことをいい意味で捉えているのか、悪い意味なのか、
正直微妙なところだ。
というのも、その「堅さ」というものは、
おそらくクオリティの低い人生は送らないだろう。
けれども逆に、大成功も彼の元には訪れないのではないか。
・・・そういう、あくまで失敗はしそうにない「堅さ」なのである。
また僕には、自分よりも若手であるのに、尊敬している、
というか憧れの念すら抱いてしまう起業家の友人がいる。
彼もまた、「堅い」。
ただ、彼の場合は「確実に大成功を収めていく」堅さだ。
しかしそんな堅さを手に入れるまでは、
これまで相当失敗してきたよといつも笑って話しているのだが。
失敗を恐れない人生
そもそも論だが、人生において、
どんなことでも大きく成功しようと思ったら、大きな失敗を恐れてはいけない。
というか、少なくとも何かしらの挫折を経験しておく必要があると思う。
ところでみなさんは、大きく負けたことあるだろうか?
胸をはって披露する話でないことは承知の上だが、
僕は最近、株やFXで大損害を食らってしまった。
まだ最終的な損出額は確定していないのだが、
相当な金額になる見込み。

お恥ずかしながら、
下手したら自己破産という道も考える必要性があるかも知れない。
だが、僕は正直、こんな事態になっても全然めげていない。
それどころか、ここからどうやってまた這い上がって行こうか、
そっちのほうへ考えを巡らせ始めてワクワクしている。
まぁ、かなり痛手を負ってしまったのは事実だが、
懲りずにこれからもどんどんあらゆる勝負に打って出たい。
僕が恐れているのは、勝負に負けることよりも、
負けることを過度に恐れて勝負ができなくなってしまうことだ。
土俵の上に立つ前に、
負けるイメージが自分の中に巣食ってしまうことを恐れている。
足がすくんじゃう自分は、何てダサいんだろう・・・。
ただ、
今はまだまだいろんなことを極めていきたいと思っている。
そこに行くためには、有形無形問わず、
自分の財産がゼロやマイナスになってしまうことも想定内だ。
「成功」とはリスクとワンセット
大成功できるのは、
大失敗をした人の中から出てくるのだと思う。
大きな負けを経験したことがない人は、
その分成功も小さいことが多い。
人生とは、+1億、-1億、+5億、-5億、+20億、-20億、
そして、+1000億で幕を閉じる、という具合に、
プラスとマイナスの波動(上下動)を繰り返しながら、
そのうねりを大きくしていくものだ。
都合よく時間の経過と共に
「右肩上がりに一直線」というふうに進むことはまずない。
何度もプラスを経て、そして何度もマイナスを経るからこそ、
最後に人智では想像できない高さにいくことが可能となるのだ。
そのうねり自体、
上下動の幅は反動のエネルギーによって大きくなる。
つまり、
人生に激動の上下動がある人だけが見ることのできる世界が確実に存在するのだ。

ならば僕は、
たとえ死に際にマイナスで終わったとしても、
振れ幅の大きい挑戦をしたいと考える。
マイナスで無一文で裸一貫、
たった一人で死んだとしても、挑戦した人生に感謝して死のうじゃないか。